2023年はまるで嵐のように
一瞬で過ぎ去った日々でした。
去年まではまさか2023年に
店舗を出せるなんて夢にも思っておらず、
いつか叶えられたら…くらいに思っておりました。
ここ数年、何度か松屋銀座さんに出展させていただいていつしか銀座の街の虜になっていました。
整然と美しく整えられた広い道も
一つ一つの通りや建物につけられた名前の由来も
所々に色濃く残る日本の歴史も
全てのお店が銀座で営んでいることを
誇りに思っている思いが感じられて、
新参者の私が入る隙はどう考えても見当たらなくて、
だからこそ、どうしようもなく憧れました。
2022年の12月に松屋銀座さんに出展した際に
いつかお店を出せるなら絶対に銀座がいいなと、
では銀座の土地勘を出来るだけ掴んでおこうと思い
銀座の街をあても無く1人で探索しました。
その時にふと、目についた小さな神社があり
惹かれるように鳥居をくぐり
ご挨拶させていただきました。
〈いつかあなたの近くにお店を出せますように。
一生懸命頑張りますので、見守っていてください〉と
厚かましくもお願いしたことを覚えています。
そして気づけばすぐに年は明け
2023年になっていました。
年が明けてしばらくしてふと、
銀座の街のテナントの相場や特徴を早くから観察して相場感を理解しておこうと思い賃貸のページを開きました。
そこに、今の私にとって、何もかも全てが理想の物件がありました。
その場で決めました。
審査が通り、税理士のOKがでるなら
ここに店を出そうと。
会社として、店を出すことを急ぐ理由は
何もありませんでしたが、
私としては、どうしても早く
店を出したい理由がありました。
月に2回、各3日間程度の個展だけでは、
お客様に充分な情報のご提供や
アフターサービスをすることが難しいこと。
もっと沢山の人に商品をみて頂くには
個展は心理的な敷居が高く、時間的にも厳しいこと。
ずっと当店を信じて、当店のスケジュールを
最優先にしてくれている大切なスタッフの
生活が安定しないこと。
そしてまるで流れに背中を押されるように
全てが綺麗にまとまっていきました。
ご縁とは、そういう事なのだと思います。
どんなに強く願っても
どうにもこうにも収まらずに
諦めた経験もあります。
ご縁があるときは、全てが滞りなく美しく
収まるところに収まることを
人生で何度かだけ、経験したことがあります。
きっとそれを
人は運命と呼ぶのかなと
思ったりしています。
運命を現実として整えるには
結構な労力が必要ではありましたが
沢山の人のご縁と、
応援のおかげで
無事に銀座店をオープンさせられましたこと
心から感謝申し上げます。
銀座店がオープンして
半年余り経ちましたが
まだまだやりたいことがあります。当店を愛して、
支えてくださっている全ての方のために
2024年もMayuranoirは
前に進んで参ります。
来年もきっとまた
新しい扉を開けて
皆様に喜んで頂けますよう
一生懸命頑張って参りますので
ぜひ、お付き合い頂ければ幸いです。
余談ですが…
実は私は以前不動産会社で勤めておりまして
今回の物件が私にとってどれだけ理想的なのか
内見せずとも分かりました。
そのため、場所はGoogleマップで確認して
中を見ないで申し込みをしたのですが…
店舗の審査が通って、
初めて物件の内覧に行ったとき
鳥肌が立ちました。
この物件はなんと、
松屋銀座出展の際に惹かれて
お参りしていた小さな神社の
斜め向かいにある物件でした。
その神社の名前は、
〈宝珠稲荷神社〉。
こんな偶然が、あるのでしょうか。
あのお狐様たちには、
きっと今後一生
頭が上がりそうにありません…
